マネジメントレビュー

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ISO運用のまど№003
マネジメントレビュー

「マネジメントレビュー」とは、マネジメントシステムの運用状況をトップ(経営者)自身が確認し、見直しを行うことです。ISOがトップダウンのシステム構築である上で、マネジメントレビューは重要な要求事項です。ただし、マネジメントレビューをうまく機能させることが非常に難しいのも事実です。
効果を上げる、形骸化しないマネジメントレビューの進め方について、コツを上げてみます。


コツ1:組織のトップがレビューする
マネジメントレビューを部下に任せているというケースも見受けられます。トップが率先して進めなければ、会社の誰もが「やらなくていいんだ」という気持ちになりかねません。日常業務に追われる中小企業であれば、なおさらです。逆に、トップが粘り強く意欲を持って取り組むことで、社員もISO自体を「やらなくてはいけないこと」と前向きに考えていくようになります。

コツ2:インプットとアウトプットを明確に
発生した問題に対して「インプットが何で、発生したアウトプットは何か」を、丁寧に確認していくことが必要です。それをベースに、インプットからアウトプットへと付加価値をつけていく「プロセス(工程)」で、仕組み上何が問題でどのような対策が必要となるかを考えていくこととなります。

コツ3:日常の問題とリンクさせる
マネジメントレビューで取り上げられた問題が、日常における問題と一致しているのかも、重要な視点です。そのためには、トップが「自社での問題や課題は何か」を把握しておくことが必要であり、把握するための仕組みや社員とのコミュニケーションが大切になるといえます。

コツ4:顧客ニーズを大切に
特にISO9001のマネジメントレビューでは、顧客ニーズが重要となります。組織を変える経営者がよくいますが、企業内部の都合で行われた改変はほとんど思ったとおりの機能を果たしません。顧客のニーズや意向が盛り込まれていなければ、せっかくのマネジメントレビューも不充分なものとなってしまいます。経営では、それが「環境適応業」といわれているように、顧客ニーズをはじめとした外部環境の変化を捉えた上で、間違いの少ない意思決定がなされなければなりません。常に顧客ニーズの情報を収集し、分析することが非常に大切です。

コツ5:経営者としての意思決定はマネジメントレビュー
マネジメントレビューとは、経営者による定期的なシステムの有効性のチェックとその改善指示ですが、実は本来マネジメントレビューとは常日頃行われているものだといえます。極論すれば、経営者としての意思決定はすべてマネジメントレビューだといえるのではないかと思います。経営者が自ら意思決定し、システムの変革を表明しなければ、有効なマネジメントレビューとはいえません。その意思決定をできるだけ確率の高いものとするために、インプット情報を収集して分析することが重要です。


マネジメントレビューは、ISOの要求事項の中でも理解や実施が難しいものであるといえます。それだけに、5つのコツを念頭に、粘り強く行うことと「(単なるミスなどの是正ではなく)システムの改善・向上」という視点を忘れないことが大切であり、それによって、必ず効果があるマネジメントレビューが、どの会社でもできると確信しています。


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