今、食品業界で注目の「FSSC22000」とは Vol.4

今、食品業界で注目の「FSSC22000」とは Vol.4今、食品業界で注目の
      「FSSC22000」とは Vol.4

~これからの食品の安全と発展に向けて~

カムイブレインスコンサルタント㈱
チーフコンサルタント 浅田 泰晴
今、食品業界で注目の「FSSC22000」とは Vol.4


3.ISO22000の展開と今後の可能性

今日の食品業界で原料や加工を海外に求める場合、あるいは食品を輸出する場合には、国際的に通用する基準を満たしている必要があることは言うまでもありません。ISO22000は、このような基準に満たしていることを客観的に照明できるよう2005年に発行されました。発行当時、ISO22000が国際的な認知度が高まりフードチェーン全てを対象とすることができる可能性があると予想されたため、異なる食品産業間のコミュニケーションツールになると期待されていました。

しかし、ISO22000は期待されていたほどには評価されませんでした。その主な原因として、食品業界でBRC、SQFのような小売業者向けの規格が依然として主流であり、思ったように普及していかなかったことが挙げられます。また、ISO22000の規格自体にも原因があります。ISO22000はフードチェーンに関わるあらゆる組織を対象としたため、要求事項には汎用性が求められました。しかし、要求事項のうち食品工場に求められる基本的な条件である前提条件プログラムは、業種により対応方法や求められるレベルが大きく異なります。このため、詳細を規格要求事項として入れることをしなかったのです。その結果、前提条件プログラムが抽象的なもととならざるを得ませんでした。この前提条件プログラムが曖昧であったため、GFSIではISO22000を食品安全の認証スキームとして承認しませんでした。

一方、ISO22000の持つ“フードサプライチェーン全ての段階に適用可能”である特徴はGFSI承認スキームに勝る利点であり、国際的に通用する基準という本来の目的に適います。また、ISO22000は比較的最近に開発されたばかりであり、改定により今後さらにすばらしい規格に生まれ変わる可能性を持っている規格であるといえます。

次回は、ISO22000のウィークポイントともいえる前提条件プログラムの抽象性を解消する「PAS220の発行」やFSSC22000の承認について解説します。
≫ つづく ≪

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